THE BEST BOOKS 2023
皆さんこんばんは〜!
あっという間に年の瀬でびびっております…1年早いね…毎年早くなるね…怖いね…
今日は、インスタでも投稿した2023年読んでよかった本について!
インスタ用に手書きで書いたんですが、あまりにも字がチッッッサすぎてアリさんが読むのかな?的な代物になってしまったため、こちらで文章ベタ打ちいたします!
最後に、私が描いた表紙の線にしばたまちゃんが色をつけてくれたバージョンも載せるので、本に興味ないぜ〜と言う方はぜひそれだけでも見ていってください!!しばたまちゃんの塗り、メッッッチャ可愛いので!!!
では早速どうぞ〜!!!
(↑私が塗ったバージョン)
・精霊の守り人シリーズ/上橋菜穂子さん
今?!?!?!というみなさまの声が聞こえてきます…。すみません、今なんです!!絶対に良い本だとわかっていました。わかっていただけに、読んでしまうのがもったいない気がしてしまって、取っておいてたんですが…ついに我慢できなくなりました。全7作一気読み。そしてやっぱり!!良い本過ぎましたァァァァ!!!!泣
用心棒のバルサが、新ヨゴ王国第二皇子であるチャグムを助けたことをきっかけに、彼と不思議な旅をすることになる…って始まりなんですが、もうね、初っ端から心持ってかれるんですよ。「バルサが鳥影橋を渡っていたとき、皇族の行列が、ちょうど一本上流の、山影橋にさしかかっていたことが、バルサの運命を変えた。」
これが1文目なんですよ!!!すごくないですかこの世界への入り口!!美しい景色にうっとりすると同時に、これから始まる壮大な旅へのワクワクを感じさせられる、たった1文で!本当に上橋菜穂子さんは言葉の魔術師だと思います。
7作全て傑作なんですが、特に最終章である天と地の守り人。ボロッッッボロ泣きながら読みました…。バルサの葛藤。チャグムの決意。人の愚かさと強さ。すべてに胸を打たれる、本当に良い作品なんですよ…。まだ読んでいない人が羨ましい…記憶なくしてもう一度読みたい…何度でも読みたくなる、そんな素晴らしい本なんです。長いなあ…と思われるかもしれませんが、ぜひ、ぜひ!読んでみてください!絶対後悔しないので!!
・春のこわいもの/川上未映子さん
大好きなバタヤンさんのラジオでオススメされていて、気になって読んだらブッ刺さった。
まじでまじで怖かった。でもすごかった。いろんな意味ですごかった。
6編からなる短編集。それぞれの登場人物がそれぞれの汚さや、弱さや、愚かさを抱えている。そのネガティブな部分に、当てはまる自分の中の何かを見出してしまったら…「暴かれる。」あなたはこんなにどうしようもない人間なんです!と、暴かれるような、自分の醜さや愚かさを晒されているような、言いようのない居心地の悪さ!
なのにページを捲る手が止まらない。気づいたら一気読み。
特に最後の一編、「娘について」が怖過ぎた。何か大きな事件が起きたわけじゃないのに、こんなに背筋が寒くなることがあるのか。懐かしい人の名前がディスプレイに表示されたとき、自分の行いを思い出して身の毛がよだつような予感をしてしまうような記憶を、絶対に持ちたくない、と強く思わされる。
・なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない/東畑開人さん
これもバタヤンさんのオススメ!(笑)バタヤンさんのオススメは本当〜にハズレがない。
「メタ自己啓発本」と著者が冠したこの本は、臨床(カウンセリング)の事例を交えながら、人の心のあり方についてものすごくわかりやすく紐解いてくれている本。
「自分」を理解するためには、複雑に絡み合っている心の中を、「補助線」を引くことによってわかりやすくする作業が必要。でもどうやって引いたらいいか。その補助線の引き方を5パターンに分けて教えてくれる。どれもすごく興味深かったけど、特に最後の「ポジティブとネガティブ、純粋と不純」がすごく良かった。一発逆転して、幸せになりたい!!自分を丸ごと変えたい!!そんなふうに思っている方がいたら、ぜひ読んで欲しいのがこの章。「世界は複雑で、その複雑さを複雑に受け止めることができたら、人生は楽になる」。この言葉をいつまでも覚えておきたいなと思った。お守りのように手元に置きたい本。全ての方におすすめです!
・ままならないから私とあなた/朝井リョウさん
朝井リョウさんは本当に人の心を揺さぶるのが得意ですよね!!!ユッサユッサやられました!!
自分が、こうだ、と思っていたことを、「本当にそうか?」と思わされる、こういう本に出会えることが人生に深みを持たせてくれていると思う。
天才少女と言われ、無駄なことを嫌い、人生を合理的に、効率的に生きようとする薫と、人の温もりや無駄を大切にする、夢追い人の雪子。仲が良かった二人は、その価値観の違いからどんどん距離が遠のいていく。どちらが悪い訳ではないからこそ、難しい。「友達の違いを認めて、受け入れよう」ってよく聞くけど、絶対に受け入れられないものもある。あっていいんだと思う。
友達と価値観が合わず、悩んでいる人にぜひオススメしたいです。
・自転しながら公転する/山本文緒さん
惜しまれながら、2021年にこの世を去ってしまった山本文緒さん。亡くなる1年前に書かれた作品がこの「自転しながら公転する」。膵臓がんで亡くなった文緒さんがこの本を執筆されているときはおそらくガンが見つかる前なのだけど、葛藤の中もがきながら前へと向かっていこうとする主人公の都の姿は、闘病中の文緒さんのすがたにも重なり、何度か泣きそうになった。(文緒さんの闘病記は「無人島のふたり」というタイトルで出版されています)アパレルショップで契約社員として働く都は31歳。周りの友達は、結婚したり子供を産んだり、好きな仕事をしていたりと輝いて見える。私の人生はどうなるのだろうとぐるぐる考えている都はある日、同じショッピングモール内の回転寿司屋で働く元ヤンキーの貫一に出会う。貫一との出会いは果たして「幸せ」へと繋がるのかー…。
「人生における幸せ」がおそらくテーマのこの本を読んだ感想としては変だけど、「幸せ」とか「意味」とかに、価値を置き過ぎなくてもいいんだなと感じた。モヤモヤしたりイライラしたりすることも人生を構成する大切な要素。それはまさしく自転しながら公転するように、ぐるぐる考えながらも、勝手に世界は進んでいく。それこそ人生!ぐるぐる人生、いいじゃないか!!
・護られなかった者たちへ/中山七里さん
おみきさんにオススメしていただいた本〜!
最初の100ページくらいは、「この本はどういう本なんだ…?」とテーマが見えない中読み進めていたけど、中盤からテーマが見え、読み終えると「このタイトルしかないだろう!!」と思える。どうしよう、何を言ってもネタバレになってしまいそうで怖い。笑 まっさらな気持ちで読んだ方が絶対に面白いから、内容に触れられないのだけど、とにかく「今」読んで欲しいなと思う本です。大切なひとを守るために、何が必要なのか、考えたくなる本。
・ジェノサイド/高野和明さん
サスペンスS Fです!アメリカ大統領の元に、とある研究者がやってきて、「新たな人類の出現と人類絶滅の可能性」を提示するシーンから始まるんですねェ…。もう面白くないですか。私は冒頭で超引き込まれました。
そこからは、難病を抱える息子の治療費を稼ぐため、危険な任務に赴こうとするアメリカ人の傭兵・イェーガー、そして日本の大学院生である古賀研人の目線でストーリーが進行していきます。いる国も立場も何もかも違う二人の運命がどんどんと絡み合っていく様に本当に引き込まれます。続きが気になり過ぎて眠れませんでした…。
ジェノサイドとは、「特定の集団を抹消することを目的とした暴力行為」を意味します。この本では、世界で実際に起きた虐殺行為についても言及されており、目を覆いたくなるような残虐な描写もあるのですが、知らなければいけない、目を背けてはいけない世界の姿でもあると思います。
・お探し物は図書室まで/青山美智子さん
免許合宿中に本屋へ行って適当に手に取った本が大当たり!人生に悩む登場人物たちが、とある司書さんにお薦めされた本で何かを得て、ちょっとだけ人生がいい方に変わる…そんな短編集。本を読むことの面白さが鮮やかに描かれていて、よかった!一見興味を持てないような本でも、その時の自分に刺さるヒントみたいなものをスッとくれる時がある。どんな本でどんなヒントを得られるかは自分にしか読み解けないからこそ、本を読むって楽しいし、自分を再発見することに似てるなっていつも思う!そんな「本」の魅力がぎゅっと詰まったこの本、普段あまり本を読まない方にもたくさん読んでもらえたらな〜と思います!
ここからはエッセイ!!
・下に見る人
・徒然草REMIX /酒井順子さん
酒井順子さんのエッセイ、今年初めて読んだけどめちゃめちゃ面白かった。
「下に〜」は何かや誰かを下に見てしまう酒井さんの心理を紐解いて考察してる本なんだが、自分にも当てはまる部分があって興味深かった。私たちはアンパンマンの時代から、バイキン=悪、を刷り込まれてきたらしいです…幼少期に築いた価値観を見直すのって楽しくもあり残酷でもある…と痛感。
「徒然草〜」はその名の通り吉田兼好が鎌倉時代に書いた「徒然草」の超訳&考察本。ひねくれ者の私は「私こんな性格悪くて大丈夫なの…」と悩むこともあったのですが、「なんだ、吉田兼好もひねくれ者じゃん」って謎の安心を得ました。
・もうあかんわ日記/岸田奈美さん
ツイッターで知った大好きな岸田奈美さんのエッセイ。「しんどい日常をユーモアに変えて発信することが自分の励みになる」と語る奈美さん。そのモチベーションが自分と重なってシンパシーも感じたし、やはりユーモアは世界を救うんだ…と確信した。奈美さんのギャグセンマジで好き。何回も吹いたし最後は泣いた。魂こもった作品だからこそ心を動かされまくるんだろうな…。何も考えず笑いたい方にも、大変な日常に疲れている方にもおすすめです!
・新世界より/貴志祐介さん
圧巻の重厚さ!この世界がどのようにしてこのように「在る」のか、そう在るまでの歴史を知りたくなりました。どんな世界も、過去と未来に繋がっているんだな…と言う当たり前のことを改めて実感。
とにかく世界観の作り込みがすごい。
序盤の、呪力を使った試合の説明とかは若干読みづらかったけど、後半がめちゃめちゃ面白かった。
・光の庭/吉川トリコさん
女の友情は時に恐ろしい…!圧倒的ドロドロ感。ドロッッッドロの泥沼劇に浸りたいなぁ〜と言う方がいたら全力でお勧めします。吉川トリコさんは「余命一年、男を買う」が有名かと思いますが、私はこっちの方が好きでした!トリコさんの「おんなのじかん」と言うエッセイもおすすめです!
・透明な夜の香り/千早茜さん
すごく静かで、ことばが玉のようにつややかで美しい。
決して長くはない本なのに、独特の世界が展開されていて没入できます。穏やかなエンターテイメントショーのよう…。
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はい〜!!!ここまで読んでくださり、ありがとうございました・・・・!
インスタの投稿を読んでくださった方は「あれ?」と思う部分もあったかもしれません。ブログとインスタで、若干文章が違っている部分があります…!
「年末最後に間違い探し楽しみたいぜ!!!」と言う方はぜひ見比べてみてください。(そんな方はいない)
2023年ベストブックス、いかがでしたでしょうか〜!
今年は120冊くらい本を読みました。やっぱ読書って楽しい…。
続きが気になって眠れなくなったり、新しい知識に出会えたり、本がきっかけで新しい習慣が始まったり、たくさんの影響を受けました。
改めて本の魅力を再発見した2023年、皆様にも楽しんでいただけたら幸いです!
(とは言えおすすめしている本、有名なものばかりなので、真新しさはないかもしれませんが…!)
みなさまのおすすめもぜひ教えてくださいませ〜!
ちなみにThreadsではよく本の話を発信しているので、本好きな方はぜひそちらで語らえたら嬉しいです♡(検索ワード🔎momomamemomo)
超〜長くなりましたが、ここまで読んでくださり、ありがとうございました!!
ではしばたまちゃんが塗ってくれた表紙を🥹
塗るのうめーーーーーーーーーーーーッッッ!!!!!!!!
冬っぽいほっこり感、枠の植物が目立つ色使い、まとまりのある配色センス…
大好きだーーーーーっっ!!!塗ってくれてありがとう!!!